

















2011年初めに訪れたバングラデシュ。首都ダッカにて、どうしても行ってみたいと思ったのがグラミン銀行でした。
なぜ片道3時間もかけてリキシャで向かったのか、今思い返しても理由がよく分かりません。ただ当時、何を目指して生きていけばよいのか迷いが生じていたため、すがるようにヒントを求めていたのかもしれません。
その後、伏線を回収するかのように、バングラデシュのグラミン銀行が多くの国に影響を与えたことで、同様のソーシャルビジネスが世界中にできたということを、ある本で知り、体中に電撃が走ったような衝撃を受けました。
職人.comが世界的に有名になり、世界中の方々が自国の伝統技術や文化の価値に気付き、発信活動を行っていただくことで、我々自身がその国に進出しなくても、彼ら自身の働きと成果によって、より良い世界をつくることができると思いました。
もし、グラミン銀行を丸一日かけて往復していなければ、その本の一文を見ても何も感じなかったかもしれません。あの日、朝から夕方まで一緒で仲良くなった運転手さんや、行内を案内してくださった職員さんを含め、さまざまな人との道端での出会いが、職人.comの理念を育んでくれたのだと思います。
今なら分かります。本当にやりたいこと、やるべきと身体が知っていることには、理由がありません。言葉にはできないものです。
これから先、そのような内なる衝動を感じられたら、思い切って勇気を出し、従ってみてはいかがでしょうか。きっと悔いのない選択になることでしょう。私もそうします。