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映画『八つ墓村』のロケ地にもなった広兼邸がある岡山県高梁市。価値ある日本家屋を保全する随一の町です。

これまで最も感銘を受けた日本の町と言っても過言ではありません。コンビニまでバスで30~40分という場所ということもありますが、美しい日本家屋や校舎を保存し、何よりも住んでいる人々が大変誇りに思い、大事にされていました。

本当に温かい人たちばかりで、見ず知らずの電車の中でたまたま出会った私を今から行うホテルの飲み会に誘ってくれて、二軒目のカラオケスナックのような場所はほとんど記憶がなく、目覚めたときはホテルの一室でした。

何と飲み代のみならず、ホテル代まで出してくれていたのです。さらに京都に帰宅後、宅配便が。高梁のおいしい日本酒でした。

記憶が曖昧だったもので、電車の中で誘ってくれた方にどの方だったかを確認したところ、大丈夫大丈夫、彼は高梁が大好きで気に入ってくれたことがただ嬉しくて、とのことでした。

本当に驚きました。日本家屋を維持するには大変お金がかかります。それでもこのように美しい町並みを保っていられるのは、一人一人が大事にされている結果なんだなぁと思いました。

この場を借りて改めて高梁の皆様には心より御礼を申し上げます。もう7年以上も経ちましたが、本当にありがとうございました。

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アンタナナリボを歩いていると、謎の神殿に出くわしました。年季の入った大規模なものですが、およそ大事にされているとは言い難く、ゴミは散らかっていて、近隣の人たちの公園のようでした。

価値というのは人によって変わるものです。私は古い日本家屋が大好きで、いつも掘り出し物がないか探していますが、母親には「ボロ家」と一語で括られます。

和樂という素晴らしい雑誌に当店ショールームが取り上げられたおかげで、随分と人からの評価は変わった気がして大変感謝しております。

たとえ本質的に美しくて価値のあるものでも、誰かが認めたことが社会の大きな後押しを経て、初めて一般的な価値として認知されていくということでしょう。

柳宗悦さんが誰も見向きもしなかった名もなき朝鮮陶工の茶碗の美しさを見出し、のちの民藝運動に繋がって、人々の中に大きな価値を持ち始めたように。